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■水の話 〜化学の鉄人小林映章が「水」を斬る!〜
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3章 水資源 小林 映章

3.2 日本における水の使用と汚染

3.2.5 ゴミ問題と水質汚染
―ゴミ問題は私達個人個人を含む社会全体の問題―
 水質汚染について何か云おうとすると、ゴミによる水質汚染の問題を避けて通るわけにはいきません。

(ゴミの排出量)
 毎日毎日個々人から、各家庭から、職場から、企業から大量のゴミが排出されています。その量は莫大なものです。最新の統計ではありませんが、日本でゴミがどの位排出されているか、環境年表'98/'99で調べてみました。表16は一般廃棄物、すなわち、家庭ゴミの排出量の1975年から1993年までの年度推移を示しています。

 表16から分かるように、近年の一般ゴミの量はほぼ一定量に落ち着いてきています。一人一日当たり約1.1kgのゴミが排出されています。

 一般ゴミよりもはるかに多い産業廃棄物の排出量はどうでしょうか。産業廃棄物は種類別に統計がとられています。表17 に産業廃棄物の排出量を示しました。

 表17 によると、産業廃棄物の年間排出量は約400 Mtonに達します。この量を一人一日当たりに直すと約9 kg/人・日となります。

 一般廃棄物と産業廃棄物の合計は、統計が重なっているものもあるので正確ではありませんが、約10 kg/人・日 となり、日本では如何に多くのゴミが捨てられているかが分かります。

 廃棄物で最も多いのは汚泥で、これと動物の糞尿を合わせると全体の約2/3を占めています。建設廃材も全体の15% 程度を占めています。鉱滓も8%程度と多く、これをコンクリート材料などに使用して欲しいという自治体の要望がうなずけます。

 プラスチック、金属、鉱滓などのリサイクルは図られていますが、産業廃棄物の大部分は埋め立て処理を行わざるを得ない状態にあり、ともすると水質汚染の元凶になります。

(廃棄物による汚染)
 先に私達の生活排水や畜産廃棄物による水の大腸菌汚染、工業廃棄物である難分解性化学物質による汚染などについて書きましたが、大量の廃棄物による水質汚染は今後長年にわたって私達の生活を脅かす恐れがあります。廃棄物の大部分は究極的には埋め立てをしなければならず、廃棄物、特に産業廃棄物の処理は企業や廃棄物業者の責任などと云っているわけにはいきません。一般廃棄物は勿論、産業廃棄物といえども煎じ詰めれば私達一人一人が関わる問題であることは明らかです。

 産業廃棄物の投棄は各地で問題になっていますが、その象徴的な事件は、1975年頃から始まった瀬戸内海国立公園の香川県小豆郡上庄町の豊島(てしま)で起きた廃棄物不法投棄と云えそうです。ここに持ち込まれた産業廃棄物はシュレッダーダスト(廃車や家電製品などの粉砕くず;バッテリーなども含む)、廃液、廃油、製紙汚泥、鉱滓、煤塵等種々雑多と言われています。ここではさらに悪いことに、シュレッダーダストなどに廃油をかけて「野焼き」も行ったため、高濃度のダイオキシンも発生し、ダイオキシンの最高濃度は39ng-TEQ/lに達したそうです。【ダイオキシンについては次節でもう少し詳しくふれます。】

 廃棄物を持ち込んだ業者が摘発され、検挙されたとき、400m×200mの凹地を掘って投棄された廃棄物は小山を作り、浸出液が海に入るのを防ぐために海側に掘った堀にはどす黒い液が溜まっていたそうです。これが徐々に海水を汚染することは明らかでしょう。

 ドイツのように徹底した分別をすることもなく、何でもかでもいっしょくたにして埋め立ててきた日本では、将来そこからしみ出した汚水が地下水を汚染して大変なことになるかもしれません。ゴムマットで漏水防止処理を行えば大丈夫とはとても思えません。行政と共に私達一人一人が知恵をしぼって悔いを残さないようにしなければならないと思います。

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