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記事詳細
記事番号
1459
タイトル
Re: 型枠が斜めの場合のコンクリートの側圧
本文
「鉛直荷重×sinθ×cosθ」の式は、コンクリートを固体として取り扱った場合の式であり、流体として取り扱った場合のものとは異なります。
コンクリートはもちろん流体ですが、打設高さが高くなるにつれ加圧されますので、加圧ブリージング現象が生じます。 ブリージング水が抜けることによって骨材の噛み合い効果が生じ、コンクリート自身がある程度の内部摩擦角を持った半固体になります。 この状態は流体とは異なり、鉛直圧力と側圧が異なった値をとります。 示方書等で求められる型枠設計用の打設側圧が一定以上の値にならない式になっているのもこのためです。 ご質問の斜め型枠のケースですが、固体の力の釣り合いから斜め型枠に作用する水平力「鉛直荷重×sinθ×cosθ」を導くことができます。 この水平力が問題となるようなケースは、現実には打ち込み高さが高く、打設側圧もかなり大きなケースでしょうから、大きな上載荷重によって半固体とみなせるコンクリートが対象と考えて固体の力の釣り合い式を用いているものと思われます。 壁の底型枠が傾斜している場合を想定します。 底型枠の水平面に対する傾斜角θとすると、全鉛直力Pは下記に2分されます。 底型枠に作用する垂直力:Pcosθ 底型枠に平行な力 :Psinθ(この力は側面の型枠に作用します) 以上をさらに分解します。 底型枠から鉛直下向きに作用する力A:Pcosθ×cosθ 底型枠から水平に作用する力B :Pcosθ×sinθ 側型枠から水平に作用する力C :Psinθ×cosθ 側型枠から鉛直に作用する力D :Psinθ×sinθ このうちDについては側型枠は負担できないので底型枠に作用します。 底型枠に作用する全鉛直力=A+D=P(sinθ×sinθ+cosθ×cosθ)=P となり、全鉛直力Pと一致します。 水平力はBとCが逆向きで等しい力であり、釣り合いがとれています。 以上より、底型枠に作用する水平力は、Pcosθ×sinθとなります。 しかしながら、コンクリートが高強度高流動コンクリートであり、加圧ブリージング現象が起きにくい場合には、流体として取り扱う必要があります。 上記と同様の例で計算すると、底型枠に一様に圧力pが作用するとします。 ここで、わかりやすいように、壁の幅をBとおくと、底型枠の長さは、B/cosθとなります。 すると、底型枠に垂直に作用する力の合計は、pB/cosθとなり、 その水平成分は、pB/cosθ×sinθ=pBtanθとなります。 これは全水平力ですので、単位水平幅あたりの水平力であればBで割り、 ptanθとなります。 また、単位鉛直高さあたりの水平力であればBtanθでわり、pとなります。 下部工 wrote. >型枠が斜めの場合、型枠支保工に作用する水平力として「鉛直荷重×sinθ×cosθ」という式を良く見かけますが、この式はどのような考え方をもとに定義されているのでしょうか? >型枠とコンクリートの間には摩擦はないと考えるべきであり、圧力は型枠面に対して垂直に(液圧として)作用するはずです。 >だとすると、型枠支保工に作用する水平力としては鉛直荷重×sinθが正解ではないかと思うのですが、いかがでしょうか? > お名前
Wakaba
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登録日時
2003-02-25 15:07:02
最終修正日時
2003-02-25 15:07:02
[1459] Re: 型枠が斜めの場合のコンクリートの側圧 Wakaba 2003-02-25 15:07:02 [返信] (「鉛直荷重×sinθ×cosθ」の式は、コンクリートを固体として取り扱った場合の…) |