Re[5]: 鋼とコンクリートそしてアスファルト

田舎人 wrote.

>ダム屋ですが wrote.
>
>　早い返答、本当にありがとうございます。
>ダム屋ですが　さんの書き込みはいつも参考にしています。
>　ありがとうございます。
>
>　今回は鋼が日照・外気温などの影響を受け膨張することにより
>コンクリートが引っ張られる。
>そのような研究事例はないのでしょうかと思って
>書き込んでます。
>　診断事例を前にしています。

　不勉強で研究事例はわかりません。
　以前、私が経験した例で、ダム天端の壁高欄（厚さ25cm）の頂部に、アルミの支柱を埋め込んだトップレールの例がありました。支柱の箱抜きは15cm四方ぐらいだったと思います。支柱は全部で200箇所ぐらいあり、ほとんどすべての箱抜き部のコンクリートにひび割れがはいっており（ひび割れ幅は0.2mm〜1.0mmぐらいだったと記憶しています）、原因が何か、検討する業務がありました。
　当時、ダム管理所の職員の意見としては、アルミ支柱が夏は触れないぐらい熱くなることから、アルミが膨張し、コンクリートに引張が生じるのではないか、というものでした。
　ＦＥＭで支柱とコンクリートに温度差を与えて解析すると、たしかにアルミの膨張でコンクリートに引張が発生しましたので、これが原因かもしれないと、当時は考えました。
　今、振り返って考えてみると、箱抜き部はコンクリートの部材厚が薄いため、乾燥収縮や、温度変化による挙動の違い（支柱、壁全体と箱抜き部）などの、いろいろな要素が原因となってひび割れが発生したのではないかと思われます。
　いずれにしろ、金属の熱による膨張が、コンクリートに引張を発生させることは、有り得るものと思います。

ダム屋ですが

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2008-04-12 14:21:02

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