|
|
|
|||||||||||||
※バナー広告のお申し込み・お問い合わせはこちらをご覧下さい。
記事詳細
記事番号
25891
タイトル
Re: コンクリートのヤング係数
本文
コンシロ wrote.
>建築士の問題で > >コンクリートのヤング係数は、通常、応力ーひずみ曲線上の圧縮強度の1/4又は1/3の時の点と原点を結んだ直線の勾配で表される > >と言うのがあります。正解肢です。 > >ヤング係数についての意味はわかります。 >が「1/4又は1/3」の部分ですが、 >「又は」って説明されても、それじゃどっちやねん? >って思うのですが、この二つの点はどう言う時に使い分けるのでしょうか? コンクリートのヤング係数については、最近ではJIS A 1149「コンクリートの静弾性係数試験方法」等の中で、応力-ひずみ曲線上の最大荷重の1/3に相当する応力のときの割線弾性係数で求めることなどが規定されたため、一般的には1/3が定着してきていますが、以前は(特に建築分野では)最大応力の1/3又は1/4の割線弾性係数でよいとされていました。このため、JCI発行のコンクリート用語辞典(1983)でも、ヤング係数について「コンクリートは弾・塑性体であるため、ヤング係数は応力-ひずみ曲線上の・・・セカントモジュラスで表され、通常はコンクリート強度の1/4又は1/3の応力度の点を採用することが多い。」とされているほか、最近刊行された建築学会の仕様書類でも、まだ1/3又は1/4とする旨の記述をしているものも散見されます。 ここで、「弾・塑性体」の意味ですが、コンクリートはセメント、骨材等の結合体であるため全荷重領域で完全な弾性体ではなく、荷重をかけ始めた初期荷重領域では応力とひずみが比例的に変化する弾性体に近い挙動を示すものの、破壊荷重に近い荷重領域に近づくと、骨材とセメントペースト界面等に徐々にひびわれが生じることなどから塑性変形(永久ひずみを含む変形)を示し、急激に弾性係数が小さくなるという弾性体と塑性体の両方の特性を示します。このため、コンクリートは荷重領域によって弾性係数が変化することとなるので、その評価規準を統一するため弾性体としての変化を示す領域で評価することとし、現在では弾性限界内の変形領域と見做して差し支えない破壊荷重の1/3の応力における点が採用されているということです。 一方1/4の点はどうかというと、1/4の点は1/3の点よりも低荷重領域(=弾性限界内)にあるので、両者の応力とひずみの比はほぼ等しくなるので、弾性係数(ヤング係数)もほぼ等しい値となり、実用上の問題は生じないこととなります。 お名前
ミネルヴァ
レスへの感心度
😃: 0 😮: 0 😲 : 0
登録日時
2009-05-16 09:15:36
最終修正日時
2009-05-16 09:15:36
[25891] Re: コンクリートのヤング係数 ミネルヴァ 2009-05-16 09:15:36 [返信] (コンシロ wrote.>建築士の問題で>>コンクリートのヤング係数は、通常、応力…) [25896] Re[2]: コンクリートのヤング係数 コンシロ 2009-05-17 13:50:41 [返信] (ありがとうございます非常に参考になりました。ただ、上部解説の方は理解できます。理…) |