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前回コンクリートの強度は必ずしもプラスチックの強度よりも大きくないのではないかということを述べたが、便覧等に記載されている数値をもとに両者を比較してみよう。
コンクリートとプラスチックの強度比較
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種類 |
強度(kgf/cm2) |
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圧縮強度 |
引張り強度 |
曲げ強度 |
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コンクリート |
通常コンクリート |
200〜400 |
圧縮強度の
1/13〜1/10
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圧縮強度の
1/8〜1/5
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高強度コンクリート |
600〜1300 |
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超高強度コンクリート |
〜2700 |
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プラスチック |
メラミン樹脂 |
1800〜3100 |
500〜940 |
720〜1150 |
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エポキシ樹脂(注型) |
1150 |
860 |
1350 |
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ポリビニルホルマール(ビニロン) |
― |
650〜860 |
― |
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ポリエステル(硬質) |
1530 |
250〜720 |
610〜1200 |
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スチレン・ブタジエンゴム |
― |
220〜500 |
360〜1080 |
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ポリエチレン |
360〜700 |
90 |
60〜290 |
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ポリクロルトリフルオロエチレン |
2300〜5760 |
410 |
600 |
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ポリテトラフロオルエチレン |
120 |
130 |
120 |
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ポリ塩化ビニル〈硬質〉 |
700〜910 |
580〜650 |
560〜1120 |
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アセチルセルロース |
940〜2600 |
140〜610 |
140〜1150 |
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セルロイド |
1580〜2520 |
500〜580 |
650〜790 |
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ナイロン(射出成型品) |
940 |
780 |
1050 |
通常のコンクリートの圧縮強度は、プラスチックと比較すると半分にも満たない。高強度コンクリートでほぼ匹敵する程度である。引張り強度や曲げ強度にいたっては1/10程度である。筆者が子供の頃は今のような合成プラスチックは未だ市場に現れておらず、玩具にしても下敷き、筆箱といった学用品にしてもセルロイドで作られているものが多かった。合成プラスチックが市場に出るようになると、セルロイドは燃えやすいといった欠点のほかに、すぐ壊れてしまうため忽ちにして我々の前から姿を消してしまった。数値だけから見るとコンクリートの強度はセルロイドに劣ることになる。
コンクリート構造物の強さのもとはその形状の大きさと重量の大きさにあり、それに日光、風雨といった自然の侵蝕エネルギーに対する耐久性が著しく優れていることが特徴である。すなわち、コンクリートは頑丈であり、プラスチックや木材は強靭である。こんなところに両者が互いに補い合える接点があるかも知れない。プラスチックはコンクリートの補強に使えないのだろうか。次回はこんな点に触れてみたい。
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