Re[9]: Re[10]: 教えてください。

LUKI wrote.

>
>温度ひび割れ、乾燥収縮ひび割れで　０．４〜０．６ｍｍで
>梁の下から床まで４本共貫通しており　これを補修したとして
>この耐力壁の耐力は　貫通ひび割れをしていない内壁と比べても
>変わらないのでしょうか？
>
　たいへんていねいな返信をいただきありがとうございます。
　あらためてLUKIさんのお宅のひび割れの写真を拝見し直しました。
　いわゆる「ハの字型のひび割れ」ですね。
　また、建物の日当たりのよい側にできているようですね。
　特徴から考えて、どなたかのご指摘にもあったように、日射により屋根の温度が上昇し、屋根や梁が膨張して壁が斜め上方向に引っ張られ、その結果発生した「温度ひび割れ」であると思います。
　壁コンクリート面に気泡が多いとのことから、施工がていねいに行われておらず、養生も不十分で、緻密でないコンクリートになり、強度が十分に発言されていないものと想像します。そのため、ひび割れも発生しやすくなっていたのではないかと想像します。
　「よくわかるコンクリート建物のひびわれ（2003年6月30日　株式会社建築技術発行）」のp.35に、マンションの戸界壁に生じた温度ひびわれの幅を計測した結果が示されており、このあたりの記述を引用します。
　この例は、内断熱で露出防水の壁構造の建物の屋根スラブの熱膨張で、戸界壁に生じたひびわれの幅を測定した例として紹介されております。この例ですと、ひびわれ幅が0.4mm〜0.5mm弱の５例が示されており、外気温の変動により、幅が1mm弱変動することが示されております。もっとも幅の広いもので、元が0.48mmぐらい、温度上昇で開いたあとは0.57mmぐらい、温度が下がればまた幅が狭くなる、と言う動きを示しております。
　このような例からしても、屋根の温度上昇が原因で幅0.5mmぐらいのひびわれが発生することはあり得ると言えるものと思います。なお、この例ではコンクリートの強度がいくらであったかは示されていません。
　同書のp.12には「最上階にはまず乾燥収縮による逆八の字のひびわれが入り、温度ひびわれによる八の字のひびわれが入ることがありますから、両方の対策または温度ひびわれに対しては、屋上を外断熱防水にするなどの対策が必要となります」という記述もあります。
　さて、ひび割れを補修後、耐力壁としての機能を満たすか、という件に関しては、正直なところよくわかりません。
　いずれにしても、ひび割れ充填を行って壁を一体化させることは必要だと思います。しかし、今後も外気温の変化によりひびわれが開いたり閉じたりするおそれがありますので、充填材料はその動きに追従できるものでなければいけないと思います。ただ1mm程度も開いたりするようであれば、補修後もまた、表面に張った壁紙が切れたりしわが寄ったりという不具合が生じると思われますので、もし断熱に原因があるようであれば、抜本的に対策しないと、不具合の発生を断ち切ることはできないのではないかと思われます。
　以上、ご参考まで。

ダム屋ですが

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2008-05-31 04:20:55

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