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記事詳細
記事番号
25711
タイトル
Re[3]: 曲げモーメントと平面保持理論
本文
理解の一助となれば幸いです。
構造力学の導入手順が、通常、静定構造物(部材のひずみを考えなくても全体の力の釣合い状態だけから支点反力および部材間応力が解ける)→不静定構造物(力の釣合いだけでは解けない)という順序になるので、梁理論における平面保持仮定(正確には「法線保持仮定」)の意味が分かりづらくなっているという事情も理解を妨げる原因となっているかと思います。 梁理論で平面保持仮定を導入するのは、材軸に鉛直な断面のひずみ分布が中立軸を中心に元の平面を回転させた状態であると仮定することによって、初めて断面の応力分布が(線形弾性材料の場合も非線形材料の場合も)解けるようになるからです。つまり、不静定構造物の弾性応力解が部材のひずみを仮定して初めて解ける(例:四脚テーブルの各脚の軸力)のと同じ効果です。 上下2つの相似直角三角形はあくまでひずみ分布を表わすものであることをお忘れなく。応力分布は必ずしもそうはなりません。 ①線形弾性材料の均質断面 → σ=Eε より 応力も相似三角形分布になる。 ②線形弾性マトリックス+高弾性圧縮・引張材料 → σm=Em・ε、σs=Es・ε=nEm・ε (n:ヤング係数比)で解ける。 ③圧縮側線形弾性ぜい性マトリックス(引張強度ゼロ)+引張側高弾性材料 → 中立軸より上は三角形圧縮応力分布、下は集中引張応力 で解ける。 上記のうち、応力分布が上下とも相似直角三角形になっているのは①だけです。 その辺、割合にきちんと書いてある教科書としては、たとえば、 日置興一郎:構造力学Ⅰ、朝倉書店、昭和45 の 第4章 あたりでしょうか。(歳がばれるな。) お名前
生コン部外者
レスへの感心度
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登録日時
2009-04-28 17:17:27
最終修正日時
2009-04-28 17:17:27
[25653] Re: 曲げモーメントと平面保持理論 生コン部外者 2009-04-24 23:10:07 [返信] (> まず、中立軸を算定するのに、よく使われる直角相似三角形ですが、これはイメージ…) [25707] Re[2]: 曲げモーメントと平面保持理論 徳四郎 2009-04-28 12:33:17 [返信] (丁寧なご回答ありがとうございます。 ある程度長い部材の軸方向に垂直で、微細な厚さ…) [25711] Re[3]: 曲げモーメントと平面保持理論 生コン部外者 2009-04-28 17:17:27 [返信] (理解の一助となれば幸いです。構造力学の導入手順が、通常、静定構造物(部材のひずみ…) |